地下鉄やバスに乗るときにICの交通カード(北京市政交通一卡通)があってSuicaのようにつかえるのですが、2022年7月現在、外国のパスポートだけしか身分証がない場合は北京交通カードを地下鉄の窓口で売ってもらえないようです。この場合、切符を買うのに窓口で北京の健康コード(HealthKit)を見せ、目的地を告げて切符を買うという手間が発生します。自動券売機も中国の身分証明書の番号を求められるので、結局使えません。

 しかし、切符を買わないでも、スマートホンでQRコードを表示させて乗ることが出来ます。支付宝(Alipay)のアプリのホーム画面の一番上「Transport」から「Metro」の登録を行うことで、乗車用のQRコードが表示されます。

 Alipayで北京の健康コード(HealthKit)が正しく表示されることと、Alipayで支払いができるようになっていることが必要だと思います。この状態であれば、HealthKitから健康コードの状態を取得してくれてQRコードの下に緑色の文字で<健康コードOK>の意味の中文が出てきます。

地下鉄乗車用のQRコードの画面(これを改札機の読み取り機にかざします)。この状態で使用可能です。

 使い方は、QRコードを表示させて改札機の読み取り機(前面の一番上に垂直についているようです)にかざせば、改札の扉が開きます。するとQRコードは消えて乗車駅が表示されます。降りるときはその画面の一番下にQRコードを表示するというリンクがあるので、それを押し、乗るときと同様にQRコードをかざせば良いです。

 このQRコードが出ている時にスクリーンショットを撮影すると、「画像を共有すると不利益を被る可能性がある」的な警告表示が出ます。ということは、スクリーンショットでも改札を通れるようなのでご注意ください。また、画面下にある「健康宝」のリンクは中国人用の健康宝につながります。外国人用のHealthKitの情報も半端に連携していますが関係ありません。HealthKitがグリーンであれば、地下鉄用のQRコードは使えます。

 ICカードの北京交通カードがあると、NFCの機能をつかってスマートホンをタッチさせたり、Apple watchやNFC付きのスマートバンドなどでも使えるようになりますが、入手できないものは仕方ありません。毎回窓口で切符を買うよりはよほどスマートです。