TVR タスカンの紹介

私のタスカンの仕様

[2010.1.15]

TVR タスカンとは？

Tuscan(タスカン)は軽量・ハイパワーという英国TVR社の公式に則った車重1100kg・エンジン出力350馬力(Tuscan Sは390馬力)というスポーツカー。

　Speed 6と名づけられたTVR自社製の直列6気筒DOHCエンジンは各気筒4バルブを持ち、潤滑はドライサンプ(エンジン下にオイルパンを持たず、オイルをポンプでオイルタンクに送る方式)のためエンジンの搭載位置を下げることが出来、さらにエンジン自体を傾けて搭載することでエンジン全高と重心位置を下げている。エンジンは重量物のため、搭載位置は車両に大きな影響を与える。低い重心とすることによって旋回性能を向上させることが出来る。

　さらにエンジンはフロントミッドシップ(前輪車軸よりも後方にエンジンを配置)に搭載されている。これは、旋回応答性向上に寄与するヨー慣性モーメントの低減と、FR(フロントエンジンリアドライブ)の為に前寄りになってしまう重量配分を改善することが可能であり、車両の運動性能を重視するスポーツカーとして配慮を行った設計である。その結果、前後の重量配分は51:49を実現している。

　排気系は排気干渉を防ぐために3気筒ずつまとめた完全独立2系統としており、ボディ後部から突き出すサイレンサーはバイク用に似た軽量なカーボン製である。

トランスミッションは5速マニュアルのみの設定。エンジンの発生する駆動力を効率的に路面に伝達させるため、デファレンシャルには機械式LSD(リミテッドスリップデフ)を標準装備している。サスペンション形式は4輪ダブルウイッシュボーンを採用している。ブレーキは前輪にAP製対向4ポッドのベンチレーティッドディスク、後輪は1ポッドのベンチレーティッドディスクを装備し、ハイパワー車に見合った高い減速性能を発揮する。

　操作力の低減を図るためのドイツZF製(ZF Lenksysteme)の油圧式パワーステアリングを備える。

　TVRによると0-100km/h加速は4.2秒(Tuscan Sは3.9秒)、0-160km/h加速は9.0秒(Tuscan Sは8.1秒)、最高速は288km/h以上と公表されている。パワーウエイトレシオ3.14(Tuscan Sは2.82)は、近年のハイパワー競争のなかでも引けを取らない値である。

　ボディ形状は美しい曲面で構成されたクーペボディで、タルガトップとリアウインドウを取り外してオープンとすることも出来る。この時、取り外したトップとリアウインドウは実用的な容量をもつトランクに収納することが出来る。座席は後輪寄りに配置された2シーターとなっている。

特徴的なボンネットは2枚構成になっており、ラジエータからの廃熱を効率的に排出できるようにデザインされている。エンジンオイル、冷却水などの点検や補充は前部のボンネットを開けるだけで可能であるが、エンジン本体を見るためにはボルト止めされた後部ボンネットを車体から取り外さなくてはならない。

車室内はアルミと真鍮で構成され、外観に負けない個性を持ったデザインとなっている。personal製のエアバッグの無いステアリングホイールから覗くメータパネルは、大きなスピードメータの中央に液晶ディスプレイを備えており、主要な情報はそれに表示される。指針式のタコメータは備えておらず、液晶に表示させることも出来るがメータパネルの上に設定した回転数で点灯する3つのレブインジケータがその役割を果たす。

フロントミッドシップに搭載されたエンジンにより後方に押し出された形となるギアボックスと、それを取り囲むように構成されたシャシの骨格である鋼管フレームを収めているため、センタートンネルは非常に大きい。そこにはアルミ削り出しのシフトノブ、パーキングブレーキレバー、真鍮削り出しの空調スイッチ、独創的な回転式のパワーウインドウのスイッチ、灰皿、シガーライターを備えている。

　アクセル、ブレーキ、クラッチの各ペダルはこれらもまたアルミの削り出しで、剛性を高めるために床に支点を持つオルガン式であるだけでなく、ブレーキ及びクラッチの踏力の調整も可能となっている。また、ペダルボックス全体を３段階に前後調整することが出来る。 オフィシャルホームページ:TVR 日本の正規代理店:AUTOTRADING Luft Japan